高血圧症の原因と治療法

血圧には、俗に上下と呼ばれる2つの数値があります。
全身に心臓から血液を送り出すと動脈の血管壁に大きな圧力がかかり血管が収縮する収縮期血圧と心臓に血液が戻る時に動脈が拡張する拡張期血圧の2つの数値があります。高血圧症は、この2つの血圧値が標準よりも高い状態を言います。しかし、血圧は24時間の生活の中で大きく異なるので、毎日同時刻に測定するのが良いとされています。
高血圧は、頭痛やめまい、耳鳴り、肩こり、動悸、息切れなど日常生活にありがちな症状が多く、自覚症状が分かりにくい「サイレント・キラー」として恐れられる疾患であり、生活習慣や遺伝的な体質が関係している事が解明されています。
高血圧症は、原因により一次性高血圧と二次性高血圧に分類されています。
一次性高血圧は本態性高血圧とも呼ばれ、血管の老化やストレス、過労、運動不足、肥満、遺伝的要因などにより血圧値が高くなると考えられていますが、明確な原因もわからないままに血圧値が高い状態が続きます。
一次性高血圧は、遺伝的な要因が大きく関係しているとされています。両親とも高血圧症の場合は、2分の1の確率で高血圧になるとされ、親のどちらかが高血圧の場合は3分の1の確率で高血圧になるとされています。健全な生活習慣により発症しないケースもあります。
二次性高血圧は、腎臓病やホルモン異常などの高血圧症の原因となる疾患がある症状をいます。原因となる疾患が治癒すると高血圧も改善します。
高血圧は、遺伝子的因子や環境因子などが複雑に関与して発症しますが、普段の生活習慣の改善が高血圧の治療に効果があるとされています。
食塩やアルコール、飽和脂肪酸、コレステロールなどの摂取量を制限します。食事では、高タンパク低脂肪の食品などで良質なタンパク質や野菜や果物、海藻類からビタミン、ミネラル、食物繊維を十分にとり、高血圧により弱っている血管を保護し強化します。又、赤ワインなど幅広い食品から抗酸化作用を持つの成分や食塩の主成分であるナトリウムを体外に排泄してくれる働きを有するカリウムの摂取は有効とされています。
適切な運動により体が温まり血管が拡張され血流が良くなり、心臓が血液をおしだすのに強い圧力が必要なくなり血圧は低下し、体の代謝が向上し脂肪が燃える事で肥満の予防や解消に繋がります。
タバコに含まれるニコチンは、体内で血管を収縮させる作用があり、心臓への負担は急激に増加します。喫煙者は、禁煙も高血圧症状の緩和や抑制に有効です。
カルシウム拮抗薬やアンジオテンシンII(AII)受容体拮抗薬、ACE阻害剤などの降圧剤による薬物療法も行われます。